アカペラバンドの『組織力』

アカペラを含め、一人で出来ることには限りがあります。

昨今では多重録音を用いて、お一人でアカペラ音楽を生み出す方もいらっしゃいますが、日本において、基本は4~7名で演奏することが多いようです。

そのため、少人数ではありますが、組織を組むことになります。
つまり、アカペラで成果を出そうとしたときには、アカペラでの演奏力はもちろん、『組織力』というものが必要になってまいります。

ここで、人が組織を組むのはなぜなのか。まずそこから考えてみます。
それは、『シナジー(相乗効果)』を生み出すためです。

1+1を2ではなく、2よりも大きな値にするということです。

そのためには、構成員それぞれが得意なことを行い、苦手なことは他の構成員に任せる。
要するに、『適材適所の役割分担』が必要となるでしょう。

また、その構成員が全く別の方向を向いていては、役割分担をしても、成果を出すことは難しい。やはり同じ方向をむいている必要があります。
つまり、『目的の共有』が必要です。

上記より、『目的の共有』『適材適所の役割分担』が組織力に直結していると言えそうです。

これらを、アカペラバンドに当てはめてみましょう。
目的は共有されていますか?
適材適所の役割分担はできていますか?


目的の共有


『目的の共有』について深めてまいります。

「目的の共有なんて出来てるよ!」そう思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、多くの方がそもそも間違った目的を掲げているケースがあります。


それは、「目的と手段をごっちゃにしてしまう」というケースです。


「○○というイベントに出るためにバンドを組む」。

これは目的と手段をごっちゃにしてしまっている典型です。
きっと「○○というイベント」に出ることによって、何かしらの変化があるはずです。

それを得たあとの状態になることが目的のはずです。

例えば「多くの人に必要とされるバンド」であったり、「観客を沸かせることができるバンド」であったり。

つまり、目的とは行動ではなく状態です。

その目的となる状態になるために、手段を講じるわけです。
先程の例で言えば、必ずしも「○○というイベント」に出る必要はなくなるでしょう。
一つ一つ目の前のライブで観客の方々を満足させることができれば、きっと「多くの人に必要とされるバンド」となることができるでしょう。
上記を踏まえて、バンドマスターやリーダーだけでなく、メンバー全体で煮詰めた、深い目的を作成し、常に共有することが重要です。

 


『適材適所の役割分担』


『適材適所の役割分担』について。
これは、

①舞台の演奏に関わること
②それ以外のこと

の2つに分けて考えるとイメージしやすいと思います。

まず、①舞台の演奏に関わることについてですが、単純なパート分けだけでなく、

「楽譜を創る役」
「MCを話す役」
「ライブの盛り上げ役」
「ライブ中、冷静さをキープする役」
「ライブで観客を煽る役」
「ライブでメンバーを煽る役」

など多くの役割があります。
その中で、その人の性格にあったものを選択できると良いでしょう。

②それ以外のことについては、

「スケジュール管理」
「ライブ機会をとってくる渉外」
「練習を仕切る」

などが役割として挙げられます。
これらもそれぞれ担当する人の性格にあったものが割り当てられることが望ましいです。
なぜなら、担当者が得意なものを担当しなければ『シナジー(相乗効果)』は生まれないからです。
バンドマスターやリーダーがほとんどを担っている場合は、十中八九改善の余地があるでしょう。

 『組織力』においては、アカペラバンド単位だけでなく、イベント単位、サークル単位それぞれで見ても、

『目的の共有』
『適材適所の役割分担』

は必要になってくるでしょう。
これからの組織活動がより質の高いものになると、より大きな成果が生まれます。
そうなれば、きっとアカペラ界も発展し続けることが出来ることでしょう。

2015年12月06日